バリューの買戻しはわずか1日で終了

先週金曜日の記事

少なくとも、シクリカルに対してはかなりの売り込みがあったわけで、それなりの反動はあると思うのだが、仮に今日1日だけならば情けない線香花火である。

と書いたが、まさに線香花火で終わってしまった。指数は全く下げないどころかじり高の中、バリューは一部の人気大型株を除き再度売り込まれ先週水準に逆戻りが目立つ。また、場中の動きを見ていても指数が上がるとむしろバリューは下げ、そして指数が下げるとさらに下がるという罰ゲームのような動きになっている。

これはまさに今の指数が半導体指数と化しており、不人気株を切り捨てて疑似的に市場全体の規模を小さくしながら同じ資金(新規資金はもはや入ってきていない)で指数寄与度の高いバブル銘柄に資金を集中させて指数の位置だけ吊り上げるという構図だと思う。

上図はITバブル期のTOPIXと、適当に選出した当時の不人気株(=非IT銘柄)3つの比較チャートである。起点はITバブルの生みの親となったLTCMショック近辺としている。これが現在のコロナショックに重なる。注目すべきは指数が急角度に上げだしたころからむしろ不人気株は急角度で下げているところだ。ニチレイは途中までは指数について行っていたが、この指数の最後の噴き上げで脱落している。

当時は東京エレクトロンがLTCMショックの2755円から2年かからず2万円まで上がった時代だ。このような銘柄が資金をどんどん吸い込んでいく中、新規資金の流入は途中で枯渇するから不人気株を売ってバブル銘柄を買うしかなくなる。現在の構図と全く同じだと思う。

ITバブル崩壊が不人気株の底打ちになったことは幾度となく書いているが、逆から言えばバブルが天井に到達するまでは不人気株は更に売られる可能性が高いということだ。そういう意味で不人気株のロングはバブル銘柄のショートに通じる部分がある。

個人的には今年2~3月のバリュー相場が終わった段階で、全体の上昇相場=新規資金が流入し、「出遅れ株」が遅れて上がる相場は終焉したと感じている。それ以降は不人気株から資金を抜いてバブル銘柄で指数を保つ、まあいわゆるダイバージェンスの起こった中身の悪い実質的には下落相場入りしていると思う。だからこそ4月以降、いわゆる出遅れ株を買っても全くリターンはないどころかむしろマイナスであったことがほとんどだろうし、9月の指数急騰のような場面でも「出遅れ株」は無反応に近かったことは多くのバリュー投資家ならすでにお気づきだろう。

今のバリュー株の惨状を見てもこのトレンドはやはり変わることはなさそうであり、バリューについては定期的に起こる小規模な空売りの買戻しでのリバウンドをとるくらいしかなさそうである。そんなつまらないことをするよりは、バブル銘柄の押し目を拾ったほうがよほどパフォーマンスは良いだろう。

ITバブル時のように指数の崩壊がバリューの復活につながるかは、①インデックスの影響力の増大②そもそも実質金利が上がらないので指数、グロースが崩壊しない という問題を抱えているが、賭けるとすればそこしかないだろう。そしてこれは何度も言うが、実質的にバブル銘柄、半導体の空売りに近い性質を持っている。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。