バリューと半導体の逆相関が鮮明に

コロナ相場以降、何度この茶番を繰り返してきただろうか。

下げると見せかけての全戻し、一応買い方の私ですらうんざりするのに、売り方はさぞ心労が絶えないだろう。

日経は今のところ月足-2σにはタッチせずに-1σレンジ、三角保ち合いの中に留まっている。

背景はもちろん米株の全戻しである。特にSOXについては再噴火となっており、この辺りで止まらないといよいよITバブル期のようなMA乖離になってくる。本日の東京エレクはじめ半導体株は陰線が多くWトップや高値更新ならずで終わっているものが多いが、SOXがあの状況だと一段高も警戒すべきだろう。

個人的には年内の日経27000タッチはまだ十分可能性が残っていると思っているが、米株のしぶとさには度肝を抜かれる思いであるし、こんなのが素直にWトップも付けずに一気にナイアガラするとは少し思えない。ダウは月足MAで耐えた形だが、おそらくこれが仮に割れて-2σ辺り行ったとしてもその後の反動は相当大きそうで上下に髭を出しながらの戦いがある程度続かないと大暴落には至らないのではないだろうか。

さて、今回のプチ調整は、バリューにとってはコロナショック2回戦レベルの厳しい下げだった。実際、コロナ安値を割ったバリューも目立ち、バリュエーションも民主党政権時代より割安水準にまで売り込まれたところも見られる。

先週の木曜あたりからバリューの反発が始まった。最初は懐疑的だったが昨日まで連騰しており、今日は一服したところも多かったが、ここで注目すべきはやはり半導体株とも逆相関だろう。

それぞれのチャートをいちいち見なくとも、バリュー株ホルダーであればこのことにはすでにお気づきの人が多いと思う。これは99年の秋、IT関係銘柄が最後の大噴火に向かった際に逆行して暴落したバリュー株が多かった点と酷似している。

おそらくこれはモメンタムのある半導体株への資金流入ということなのだろう。既に市況への新規資金の流入は減退しており、バリューを売らないと半導体を買う資金がない、ということに見える。

逆にここ数日は半導体が下げ続けてその反面バリューが猛反発を見せていたのはお分かりの通りだ。

それが今日はSOX高を受けて半導体が反発してしまい、バリューは日経400円高にもかかわらず下げているものが多かった。まあ、足元反発が続いていたので一服のターンという見方もできるが、いずれにせよ、半導体とバリューの逆相関ははっきりしたと思う。

さて、かねてから書いてきたITバブル期のバリュー逆行現象は、指数が頂点を付ける数か月前にバリューがドン底をつけ、そこからはじり上げとなり、指数が大きく崩れだすと横ばい程度に耐え、その後逆行高していくパターンが主であった。

今回、まさにブラック・ノベンバーとなった11月末のバリュー安値がドン底になったかどうかは未だ不透明だ。(そもそも指数が崩れて逆行現象が起こるかどうかはもっと不透明だが。)日経という指数でみると11月はきちんと下げているわけで、バリューはこれに素直に応じむしろ逆行高していたのは半導体であった。

であるから今回のバブルについては相当に半導体要素が濃く、個別の半導体銘柄とバリューとの逆相関という形になっているが、これが今後続くのか、実際指数レベルでの動きにどのような影響を与えるのかは注視したい。

一過性の流動性危機のような事態になれば、バリューの逆行高などまずあり得なく、相対的に耐えるというレベルしか期待できないだろうが、パッシブファンドの台頭とともに低金利による「長期下落相場」の不在が調整をより短期化・急峻化しているこの10年、次の調整も同様のパターンになる可能性は相応に高く、やはりその際はバリューも一定の被害は免れないだろう。

一方で、リーマンショック後のバリュー暗黒時代は、個人的にはリーマンショック前のバリューがバブルであったため起こったものと考えており、今回のバブルが崩壊したのちに復活が速いのはバリューではないかという考えは堅持している。グロース相場は既に10年以上続いており、無論20年続く可能性もあるのだが、サイクル的に言ってもバリューの復権に賭けるべきだと思う。

なお、私は「今は」バリュー派であるが、グロースが叩き売られるようになればグロース派に転向すると思うし、要はその時安く伸びしろが大きい方を買うだけである。

まあ、こんな事を書いていてもブラッククリスマスが再来するかもしれないし、既に米株も下降トレンドライン上限まで戻しており明日には反落かもしれない。ボラが大きくなっており、間違いなく相場の末期には近づいていることは確かだろう。間違っても上値追いをするようなことだけは避けたい(自戒)。

 

 

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