待望の実質金利プラス圏浮上

5月に入りようやく米10年実質金利が明確にプラス圏に浮上してきた。10年名目は3.1を超え、つい1年前までは想像もつかなかったような景色になっている。これに呼応してナスダックは4月の月足で24か月MAを割れるなど一定の調整が入っているが、今回のバブルの主役であるS&P500は未だ4000すら割れていない。

24か月移動平均は文字通り過去2年の平均であるが、既にコロナバブル開始から2年たっておりこのMAもあまり意味がなくなってきている。実際、S&P500の24か月MAは4000程度だが、年足で見れば依然圧倒的高値圏である。しっかりした「調整」であっても60か月MA程度=3300程度になろうし、いわゆる暴落というのは3000割れで初めて使ってよい言葉だと思う。

かねてからずっと実質金利のマイナス圏がネックだと言い続けてきたがここにきてようやく舞台が整いつつある。とはいえ0.2弱という実質金利はリーマン以降の大緩和時代でも決して高い水準ではないし、リーマン前は1ですら最低レベルという状態であった。引き続き、債券との相対比較において大きく株式の魅力が減じられているとはいいがたい。

それでも、いわゆる中規模調整を生み出す素地はあるレベルだと考えられるので、当方としてはそれを引き続き待ちたいと思う。

ただ、足元の日経は前回の記事の通り円安の下駄を履いておりなかなかしっかり下げない状況が続いている。私自身はバブルの中心に近づくつもりは毛頭ないので米株は半値クラスにならないと、またドル円が2桁クラスにならないと買わないと思う。従って引き続き日本株を狙うことになるが、これが円安効果でなかなか下げないがためにずっと様子見が続いている。

日経PBR1水準の中規模調整を待つ方針は変わらないものの、一方で最近は個人勢もかなり売り目線が強くなっていること、そしてトンデモ論扱いされそうだがやはりどの国も中銀のBSやM2の膨張が著しく通貨価値の維持に疑問を抱きかねない状況であり、キャッシュポジも安全性にやや懐疑的に思っている。

現状総資産比では未だキャッシュポジ(国債等含む)が9割近いのだが、今後は日本株ディフェンシブ銘柄については下げれば今まで以上に買い増しをしていくつもりである。

いわゆる円高恩恵銘柄は下駄を履いている輸出系の銘柄とは逆にここから相場が逆回転した際に一定の逆行高の余地があるように考えている。現状レベルの実質金利で一気に「暴落」クラスの下げが来るのもやや想定しにくく、せいぜいが中規模調整を試しに行く程度だろう。例えば2018年末、2016年、これらの中規模調整時に食品などのディフェンシブ系は相対的に耐えている。

今回のコロナバブルで最もバブルから遠い場所にいたこれらの銘柄については相対的に安全性が高いと思われる。

ただ現状では大型株中心に食品もバリュエーションがまだ割安とは言えず、1~2割下げてようやく面白くなるといったレベルではないだろうか。外部環境が過去最悪な割には耐えているので、来週の決算以降の反応に注目したい。もし昨年11月のような暗黒の1ヵ月となれば、良い買い場になるかもしれない。

 

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