猫も杓子も来年暴落説

日経は週足の下降トレンドラインをブレイクし目先26000-28000のレンジ移行を示唆している。

米株も週足MAいっぱいまですでに戻し、ここから先はナスの週足トレンドラインくらいしか目途がなくなるが日経に比べ上値余地は大きい。

さて、今回は別に指数の占いをしたかったわけではないが、少し気になる点について備忘録もかねて書いておきたい。

アナリストやネット上の意見に最近よく見られるのが来年暴落説だ。早いものだと今年後半という意見も多い。

これは悲観論に見えて実際はそれまでのリバを想定していて、必ずしも悲観一辺倒の意見ではないように見える。

即ち、「今年中は大丈夫」というものである。

まあ、このような見方は「普通の」感覚なら誰しも思いつくことだと思う。ナスの月足チャートを見てここから最高値を奪還できるとは普通の感覚では思いにくいだろうし、かといってすでに3割近く下げたのでチャートだけ見ていれば(バリュエーションや今まで10年以上上げ続けてきたことは無視して)、一旦はリバるだろうと考えるのがふつうである。

一方で、このような「目先楽観、中期悲観」的な意見があまりにも多いため、個人的にはやや居心地の悪さを感じる。

この世界では他人と意見が被ったら危険であることが多いからだ。ましてやその他人が大勢であればあるほど危険である。

私自身、「目先楽観、中期悲観」シナリオは妥当に思えていたし、今でもそう思いながらも、ここまで似たような意見が多くなると果たして本当に良いのか悩ましく感じられる。

そもそもなぜ来年暴落論が広まったかと言えば、チャート的な時間軸以外にも来年にはリセッションになるだとか、そこまで行かなくとも遅行指標的な企業EPSの伸びの鈍化が出てくるであろうとか、そういった話だろうか。

アノマリー面でも、過去の大きな調整局面を見ても、それは大抵利上げ局面から利下げに転じた場面で起こり、これは来年の調整を想起させる。逆イールドの発生からも半年~1年程度の遅れがあることも、来年あたりの調整と合致する。

しかしこんな話は初心者でもすぐに思いつく程度のことである。

かといってこの春が大底で再度指数が最高値を更新するという超ブル派の意見もあまりにもぶっ飛びすぎているように思えるし、明日暴落すると喧伝して何年もたつインフルエンサーの話ももちろん信じられない。

私自身としては景気がどうとか企業業績がどうとか言う話以前に、各国の債務と通貨価値、これが大きな火薬庫であると思うのだが、具体的にではどういうスケジュールでそれが調整につながるのか今一つイメージできないままでいる。

ただ確信していることは、調整は決してオシレーター的な尺度で測られるべきではなく、純粋にバリュエーションで判断すべきということだ。目先のリバの根拠として投資家の悲観度合いがリーマン以来だとか、F&Gが極端にベアだとか乖離率がどうだとかそういった話が中心であるのはご存知の通りだ。しかしこれらは一旦のリバの目安にはなっても大底判定の基準にはならないことは、オシレーター系の指標を使ったことがある人ならすぐにわかる話だ。極端に高値まで上がった後の下げではこういったオシレーターは下げの途中で測定不能なまでに低くなることは当たり前の話。これが大底になるならそれこそ指数は宇宙まで吊り上げられて二度と落ちてこないという話になろう。

先のことは分からないが、指数はともかく個別銘柄というのは常に何らかの買い物があるものだ。特に決算シーズンは必ずバーゲンがある。大して安くもないのに妥協して買いを入れてもろくなことがない。ここから再度のバブルを予想する超ブル派以外は、敢えて追いかける必要もない相場に見える。来年には暴落するのだから()。

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