MSQということもあってかなり警戒されていた割に米株は下髭を付けて終わった。
とはいえ直近安値以降の下値支持線は割れており、6月安値トライを見込む声は多い。
さて、ディフェンシブ株ホルダーとしては、FEDEXの急落に伴いリセッショントレードの再来を少し期待できるかといった感覚ではあるが、以前の記事にも書いた通り日本株もそうだが米株のディフェンシブセクターは既に相当な高値圏である。
代表的なディフェンシブ銘柄のPGの月足などを見れば、仮に多くのディフェンシブホルダーが期待しているGFC前の逆行高があるとしても今後数か月以内、あるいはそれは既に8月までに終わっている可能性も半分程度、といったところである。
私はPFサイズについては基本的に自身の確信度合いでそのサイズを決めている。今後のディフェンシブセクターの噴火可能性はグローバルでは半分程度、日本株については為替影響もあってそこからさらに割り引いて考える必要があると思っているので、対余裕資産比3割台のPFサイズに留めている。
逆に言えば7割近い確率で日本のディフェンシブは今後指数下げに耐えられないと考えている。あるいは、指数が耐えれば、今までのように沈黙した状態が続く可能性も相応にあると思う。
サイクル終盤に買われるウォルマート、コストコ、ターゲットなどの小売株についても既に月足で見ればかなり崩れ始めており、単純にGFC前と比較するならこのまま一直線でもおかしくない状況ではある。ただ、何度も書いたように急落+激リバはあまりに多くの人が望んでいるのでGFCのコピー相場にはならないと考えている。
GFC前との比較チャートが出回るなどかなり多くの人がGFC再来を意識しておりそのスケジュールを数か月以内に見込んでいるように見える。一方でこれも繰り返しになるが売り方の幾度とない仕掛けを跳ね返すほど実は一般大衆の楽観は依然続いていると言える。今後は「専門家」が喧々諤々議論を交わしながら大衆は蚊帳の外の金融政策環境ではなく、企業実績を含めた実体経済の悪化がカギとなるだろう。逆に言えばこれが思っていたほど悪化しなければまたもや空売り筋の自滅買戻しとなる。不発だった1Q決算に比して2Qの決算発表は良くも悪くも波乱がありそうだ。