先日、大和が11月MSCI除外予想銘柄を発表した。
>一方、除外は日清製粉グループ本社 <2002> 、博報堂DYホールディングス <2433> 、静岡銀行 <8355> 、カカクコム <2371> 、日本新薬 <4516> 、コンコルディア・フィナンシャルグループ <7186> 、王子ホールディングス <3861> 、アズビル <6845> 、ホシザキ <6465> 、日本M&Aセンターホールディングス <2127> 、伊藤園 <2593> 、シャープ <6753> 、清水建設 <1803> 、東ソー <4042> を候補とした。更に、ウエルシアホールディングス <3141> 、千葉銀行 <8331> 、日立建機 <6305> 、栗田工業 <6370> 、飯田グループホールディングス <3291> 、日本ガイシ <5333> の名前も挙げた。
この件については既に大和のレポートでは7月段階でも暫定的な候補が発表されており、以前の記事においても少し言及した。
当時から順位はやや変動があったが、記事にも書いた通り元から採用銘柄で4000億台程度の時価総額の銘柄は注意が必要であり、私自身も日清製粉については一度5月の決算後の急落時にINしたもののこの除外可能性が見えていたので早めに他銘柄(ニチレイ)に乗り換えた上で撤退していた。
結果的には1Q決算まで待っていれば利益が出ていたのだが、まあ結果論なので仕方がない。いずれにせよ、私がよく買うような中型株はこの除外イベントに絡むことが多いので、まずは採用銘柄であれば時間軸を見ながらではあるものの注意をするようにしている。
さて、今回の大和発表の銘柄でいえば、正直なところ惹かれるものがあるのは日清製粉と博報堂、あとは王子HDしかない。他は無駄に割高か、シクリカル系で指数耐性を期待できない。
ただ、正直なところ日清製粉も低EPSが慢性化している割に割高であったし、SMBCがレポート内で度々言及している自社株買いや持ち合い株の売却などのカタリストがない限り、むしろ適正株価に戻るだけといった感覚がある。腐っても業界トップであるのでさすがに3桁はないだろうが、1000円程度の攻防があってもバリュエーション的には何ら違和感がない。
博報堂についても過去最低PBRははるか遠く、シクリカル性も考慮すれば相当下げてくれない限りは買う気が起こらない。
王子については元々このセクターの理解が不十分なのであまり詳細に検討していないのだが、ここもまずはどの程度下がるのかを見てからといった感覚か。
もう少し小売りセクターなどディフェンシブ寄りの銘柄があれば良かったのだが、今回の発表銘柄はどれも今一つである。
ただ、前回滑り込んだ参天のように今後まだまだ順位下位は流動的であろうので、引き続き様子を見たいと思う。
さて、除外銘柄はいつ買うべきか。
通例、除外日自体は既に空売りが入っておりこの買戻しと相殺されるのでボトムにはならない。除外日の1~2週間前或いは後というのがパターンとしては多い。もう一つは除外前に下げが甘かった場合、バリュエーションが割高な場合は除外後もだらだら売られて一段安というのもある。これは指数採用により無題に下駄を履いていた分が脱げるという理解でよいだろう。
ただ前回5月除外については指数の動きもあったのかボトムを4月につける銘柄が目立った。このパターンだと10月に買うのが良いということになる。実際には、市況次第の側面も強いので上記3パターンを想定しながら観察することになろう。